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赤大葉高菜と母

母がたまに作っていた大きな紫の菜っ葉の炒め物。
子どもでも少しえぐみのある味が大好きだった。
名前を尋ねると“オハ”と言っていた。

母の代わりに料理をするようになって“”オハ“なる物を探すも
どこのスーパーでも見つける事が出来ずにいた。
何年も経ったある日、スーパーの地元産直野菜コーナーで見つけて以来、
珍しい野菜に違い無いと思い、
農協の産直市や田舎の道の駅で見つけると必ず買ってしまう。

ネパールに行った時に小さな食堂でこの野菜の炒め物が出てきた時には
懐かしい味に感動した。

赤大葉高菜と母_f0090137_13192218.jpeg

ずーっと”オハ“だと思っていたのが、
10年ぐらい前にどこかの産直市で高菜と書いてあってたまげた。
高菜だとは!!!あの漬物の高菜と同じだとは信じ難かった。
すると緑の高菜にも目が行き買ってみたが、紫の方がえぐみが強くて好みだ。
”オハ“って何なん?母の実家だけの呼び名だったのかも。
種苗会社のサイトによると赤大葉高菜と言う名前だった。

町内を散歩してると広い畑に紫の高菜が一面に育っているし、
父がウチの庭にも苗を植えたこともあった。
残念ながら気短な父により充分に育つ前に刈られてしまう。

今でも“オハ”を見つける度に亡き母を思い出す。
母の誕生日だった昨日も
油揚げとちりめんじゃこと一緒に炒め煮にして食べた。

私にとっては、いつまでも貴重で特別な野菜の“オハ”である。









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# by love_dolly | 2024-02-21 14:13 | 親と介護 | Comments(0)

自分の車に轢かれた女

インド放浪の友マリには数々の想定外なエピソードがある。
耳掻きしてて鼓膜を破ったとか。
電報出しに郵便局に行こうとしたとか。
間抜けな東北旅行とか。(私も間抜けでは負けていない)

今から20年前ぐらいの事。
足を骨折したと連絡があり、慌てて駆け付けると、
ギブスで固められた左足を見せて笑ってる。

家の隣の空き地に停めた軽自動車のチャイルドシート(後部座席)に
赤ちゃんを乗せ運転席に座ってエンジンを掛けた時、
後ろのドアを閉めていない事に気付き慌てて降りる。
すると車がバックで動き出して転んだマリの足の上をゆっくりタイヤが回って行く。

えっ?そんな事ってある?
よく事情が掴めないので確認し分かった事は、
彼女は運転し始めて一度もサイドブレーキを掛けたことが無い!
『だって、ギアをパーキングに入れたら良いんじゃないん?』と言う。

エンジンを掛けてギアをバックに入れ空き地から道路に出ようとしていた。
そこまでは普通だが、
後ろのドアを閉めるために運転席から降りる時、
ギアをパーキングに戻さなかった、しかもサイドブレーキも掛けていない。
当然のように車は動き出すよね〜見事に轢かれるよ。

車はマリの足の上を通り過ぎノロノロとバックを続け道路に出て行く。
道路の向こう側の有刺鉄線をガリガリ擦りながら電信柱にぶつかって止まる。
転んだままのマリは激痛に耐えながら、すいませ〜ん!とか細い声をあげるも
近所の家はまばらだしお年寄りばかりで反応無し。
そこで思い切りの大声で助けて〜と叫んでやっと近所のお婆さんがやって来て
救急車という事に。

不幸中の幸いなのは、行き止まりの田舎道で車が通っていなかった事、
道路の向こう側が川でも崖でも無く有刺鉄線の張られた空き地だった事、
それで赤ちゃんが無事だった事が何よりなのである。

自分の車に轢かれた女_f0090137_14183019.jpeg
こんな所で良かったよ。

呆れた私は厳しくマリを注意指導。
しかし……
その日は赤ちゃんの診察日で予約してある市民病院へ行こうとしていたので
救急車に乗って市民病院へ行って欲しいとお願いして行ってもらい、
自分は車椅子で整形外科へ、娘は小児科へでちょうど良かったんよと
ニコニコして言うマリ、流石である。

その後ギブスが取れたと言うので駆け付けると、
見て見て〜とはしゃいでるマリ。
ギブスをしてた方の足が細くなったと大喜びなのだ。
もう片方もギブスで細くしたいと真剣に言うマリ。

そう言えばイギリス旅行の時、
欲しいものが一つ手に入るなら何?という話になって、
堅実なリエはお金、母の支配下にある私は自由、マリは細い足だった。

そんな事もあって、赤ちゃんが無事に育つか心配だったが、
その子が去年成人式を終えホッとしている。








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# by love_dolly | 2024-02-17 15:05 | 戯言 | Comments(2)

バレンタインあれこれ

バレンタインの盛り上がりは年々小さくなっているような気がする。
自分が無関係な年齢になっているからそう感じるのか…
本命チョコも友チョコも義理チョコもしない人が増えてるような。

小学生だった頃にバレンタインにチョコ贈る的なイベントは無かったはず。
中学2年の時に学校一のモテモテ男子が同じクラスにいて、
彼の机の中がチョコで溢れてて初めてバレンタインデーを認識した。
高校生の時にはクラスの女子全員でチョコ買って男子全員の机に忍ばせ
彼らの反応を見て面白がるという悪趣味な事をした。
自分が好きな人にチョコあげて告白したいとは思わなかった。

大学生になり、ちゃんと付き合う人ができても
もう付き合ってるんだから告白目的でチョコあげる必要はないはず。
そもそもクリスマスとかバレンタインとか世間が決めた日に
プレゼントをあげなければならない義務感に抵抗していた。
無意味に尖っていた頃が懐かしくて恥ずかしい。

それでも彼が寂しそうなので、買ったチョコを部屋に隠しておいて
探し出せたらスゴいみたいなノリで渡そうとした。
必死で探しても見つからなくて途中から拗ねる彼が可愛く幼稚に見えた。

中学校に勤め出したら、非常に女子力の高い先生が男の先生全員にチョコを
配っていて驚いた。当時はまだ義理チョコと言う言葉も無かった。

それからも普通にチョコ渡した事は皆無だ。
可愛いリボンのパッケージを喜んで開けたら
広島名物牡蠣カレーのレトルトだったり牡蠣醬油海苔だったり
みたいなので驚かせるのが面白かった。


バレンタインあれこれ_f0090137_14323773.jpeg

とにかく好きな人との記念日とかプレゼントとか苦手なのだ。
面と向かって思いを込めて渡すとか恥ずかし過ぎて死にそうになる。
尖っている上に捻くれてもいるらしい。

お仕事ラストイヤーのバレンタイン間近なある日、
同じ学年の女先生が学年団の男先生たちにチョコをあげませんかと言い出した。
その頃には既に義理チョコも廃れ気味だったのに。
その40歳代の女先生は普段とても大人しく会議でも発言する事も無いのに
こんな事を言い出すなんてと意外だった。

バカバカしくて会話に参加せずにいたが、いつの間にか決定事項になっていた。
すると今度は女子力強めの先生が、一人一人にメッセージも書きましょうと
それはそれはラブリーなカードを準備し始める。
参加したく無いと仲良しの同僚に漏らすと、ココは我慢して大人の対応をと
諭され、お金だけ払えばと覚悟してたのにメッセージまで!
邪魔臭い事この上無いので、全部のカードに猫のスタンプ押しといた。
皆んなはそれぞれの先生に合うような素敵な歯の浮くような
メッセージを書いていたが。

1ヶ月後のホワイトデーには、高級なマカロンの詰め合わせを頂いた。
ちなみに、その学年の女先生は40〜60歳代で男先生は20〜30歳代だった。
不毛な気の使い合いは疲れる。


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数ヶ月前に買って忘れていたチョコレートでも食べよう。





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# by love_dolly | 2024-02-14 15:28 | 戯言 | Comments(0)

確信犯なのか?

仕事を辞める前の一年間は特にハードで密度の濃い一年だった。
担当の授業以外の校務に振り回された。

個性豊かな職員の中でも、皆んながなるべく関わりたくたい女性がいた。
仕事は出来るのに、性格が………お山の大将。
親分肌を装ってはいるが、自分になびかない人を敵視。
その人と校務分掌(研究部)が同じになり、ご機嫌をそこなうと嫌われるだけで無く、
生徒にも迷惑がかかるのだ。

前年度末に研究部が立てた年間計画に基き週に一回の道徳の授業が進められる。
その授業の元となる映像資料や指導案の半分ぐらいが彼女の私物だと言う
信じがたい現実に、初めて研究部に配属となった私は驚いた。

毎週のように研究部長である彼女に頭を下げ資料を借り、
自分の学年の授業の準備をしなければならない。
自分の頭ぐらい幾らでも下げるけど、とにかく恩着せがましい。
自分の資料が無ければ学校が回らないでしょと言う事にしたいらしく
自分が転勤する時は資料全部持って行くからといつも言っていた。
年間計画で使用するようになっているなら、
研究部のロッカーに入れておいて欲しい。

他学年の研究部の先生が何かでご機嫌を損ねたらしく資料を貸してもらえず
その学年の道徳の授業が出来ず、急きょ差し替えられた事もあった。
分かりやすく威張ったり怒ったり不機嫌を撒き散らしたり睨んだり。
彼女と同じ教科の新卒教員が彼女の指導で病休になり退職した事もある。
校長に何とかして欲しい旨を訴えたが、校長も苦慮していた。


彼女と同じ学年団で分掌も同じくする新卒3年目の男の先生は、
仕事も出来て彼女とも上手く接して可愛がられていた。
放課後の職員室、皆んなが適当におだてておけば良いと言う感じで
彼女を持ち上げ彼女もご機嫌だったその時。

新卒3年目の彼が言った一言に場が凍りついた。
『先生は重箱の隅をつつくように良く気が付いてじゃけぇ凄いですよね』

シーン………………
皆んな聞こえなかった事にして自分の仕事に戻った。
元から会話に参加していなかった私だが、耳を疑う発言に
彼女の反応を見ようと顔を上げたら、憮然とした表情で出て行った。
取り残された彼は何が起こったか分からないと言う表情でポカンとしている。

皆んな心の中で拍手喝采していた。
何と勇気のある発言を!彼女とたもとを分つ覚悟の上の発言か?
……と思いきや……後日皆んなで彼に聞いてみたら…
“重箱の隅をつつく”の意味を良い方向に捉えていると言うではないか!

いやいや…いやいや…そんな事ある?
彼は市内の進学校から東京のW田大学へ行きストレートで採用試験に合格し、
話していても非常にスマートな人なのだ。





確信犯なのか?_f0090137_14552118.jpeg

彼女は、その後しばらくは研究部の部会に出席をしなかった。
そして彼は、その事を全く気に留めていなかった。

やっぱり確信犯なのでは?と今でも思っている。
どっちにしても彼のハートが強い事だけは分かった。





# by love_dolly | 2024-02-10 15:27 | 戯言 | Comments(0)

光が来た

11月に契約した光回線工事が昨日だった。
光回線でテレビ・電話・インターネットが繋がれる。

老化のせいなのか、何もかもが面倒になってきている。
父以外のことは平穏に暮らしたい。
11月には、突然のカーポート工事と光回線の契約。
悪い事でも大した事でも無いのに不安で面倒くさくてたまらなかった。
カーポート工事が無事終了してちょっと安心したが
光回線工事が終わるまで、心に引っ掛かりがあって不安で落ち着かなった。

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父の反応、大掛かりな作業、工事の人、狭い道路に大きな工事の車、
テレビ3台のうち2台がBS対応では無い、
屋根の上のアンテナ撤去、テレビのある三つの部屋に工事の人が入る、
光開通キャンペーン中で工事費用は要らない筈だが追加費用がかかるかも、
掃除が大変、工事時間が3〜4時間で長い、…………等々
つまらない事を悲観的に考えてめんどくさくなる。
(こう言う所が父に似てきてガッカリである)

光が来た_f0090137_13372878.jpeg

結果は………
父のストレスを考慮して私の部屋のテレビだけを繋ぐ事にしてスッキリ。
なのでアンテナ撤去は無し。
工事の人は二人とも凄く感じ良く、時間はかかってもスムーズに接続。

テレビをあまり見ないので自分の部屋のテレビは無名メーカーの超格安。
BS対応無しのおバカテレビにチューナーを繋ぐと、突然スマートテレビに変身。
20年以上使っていたセキュリティ皆無のルーターも新品に交換、
色々とわからないことも丁寧に説明してもらい満足。
テレビのメーカーが無名過ぎて、新しいリモコンが同期出来ず
リモコン二台使用にはなったけど。

途中一度だけ、鬼の形相の父が覗きに来た。
怒鳴られるかと身構えたが、睨んだだけで去って行った。
全て無事終了で心底ホッとした。

そして、インターネットの速さに感動。
1か月無料サービス付きのNetflixも、6ヶ月間限定のCSも観ないけど。
今までiPadで観てたYouTubeとTVerとアマプラ映画はテレビで観るかも。
今さらの人並みなテレビ活用だが、別に無くても困りはしない。
シンプルにインターネットさえ出来れば良いのだが。



これでしばらくは平穏に暮らせるはず…………






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# by love_dolly | 2024-02-07 14:22 | 戯言 | Comments(0)