親切の裏側
2023年 06月 29日日本語ペラペラだと言う友達の所へ。

美術教師のマリによる似顔絵
宝石商と聞いて、てっきり宝石とか売り付けられるかと警戒していたが、 使用人にチャイを用意させ、さぁ楽しくお喋りしような感じ。
ジェイキーは日本人の彼女がいて遠距離恋愛中だとか、 ラジ君は日本人の彼女がいたが彼女の親に反対されて別れ辛いとか、 インド人にありがちな日本人彼女の真偽不明なストーリーなのに、 マリは貰い泣きしてて、自分の冷めてる心が汚れてるのかと思ったり。
自分はハンサムで背が高くてスマートで裕福で満たされているとジェイキー。 お前は藤原道長か!とツッコミたくなるような事を言う。 自信満々で堂々としているジェイキーに対して、 彼の前では、オドオドして無口気味なラジ君にも驚いた。 ジェイキーのラジ君への態度も友達という感じでは無く、 ラジ君の居ない時には、背が低く裕福でも無いラジは自分に嫉妬してるし、 インドの若い男には気をつけた方がいいよなどと、 若いインド人に言われましても………
カーストや経済・教育などによる明らかな階層意識が 染み付いているインド人の、 自分より下の階層のインド人に対する高圧的な態度に直面する度に、 いたたまれない気持ちになる。
お昼時になると、甘いお菓子のような昼食が運ばれてきた。 君たちは何がしたい?と何度も聞かれ、ジェイキーの事務所を拠点に 午後はタージマハルを再訪したりアグラ城に行ったり… 昨日からのリキシャマンが専属ドライバーのようになった。
夕食はジェイキー提案で、中華料理屋さんへ。 インドでは通常、日本では暴走族的な3ケツ(違法)初体験。 ラジ君バイクにマリと私の三人乗りで乗り付けると、 (バイク3ケツでカオスな道路を爆走する中学校教師二人、 思わず、コレがインドだぁ〜と叫んだ事は秘密です) ラジ君は何故か帰り、店にはジェイキーと別の友人がいた。 結局、その日は何事も無くホテルへ送ってもらえ、拍子抜け。
翌朝、ラジ君が迎えに来て、何故かまたジェイキーの事務所へ。 満を持して出てきた本題は……
当時のインドは関税の基準が厳しいらしく、 私たち観光客の免税限度額を利用して宝石を日本に送り込むと言う話。 私たちが一人1,200ドル分の宝石を買った事にして日本へ送る。 もちろん私たちは代金は払わない。 私たちの家に着いた宝石は、ジェイキーが日本に来るまで保管し、 数ヶ月後、ジェイキーが来日して受け取り日本価格で売り捌く。 私たちには謝礼として1,200ドル支払うと言う何だか良く分からない話。 こんな話を信じる人がいるとも思えない。
ジェイキーは、多くの日本人が協力してくれて、このシステムで 何度も来日しているし互いにウインウインだと… おもむろにノートを出してきて、私たちのような説明を受けて 引き受けたらしい何人もの日本人が書いた文章を見せてくる。 思い切って信じてみますとか、信じない方がいいいとか書いてあった。 インドでは至る所でこの手のノートを見せられてきたが、 信用させるためと言うより逆効果だと毎回思う。
考える間も無く速攻でお断り申し上げた。 執拗に食い下がるかと覚悟したが、 あくまでもプライドを保とうとするジェイキーは、 君たちが引き受けなくても僕は困らないと笑顔でアッサリ引き下がり、 デリーまでの電車のチケットをラジ君に買いに行かせた。

荷物を置いていたラジ君ちに戻る。 ばつの悪そうなラジ君は、初日の爽やかさは消え目も合わせられないようだ。 そんなところは、ちょっと痛々しく、 もっとまともな仕事をして欲しいなとも思う。 始めからそのつもりで私たちに声を掛けたのねと言うと、 そんなつもりは無かったし、彼があんな話をするとは知らなかったと。 白々しい答えに嫌な雰囲気になったけど、コチラは何の被害も無かったし、 ちょっとした冒険だったと言うことにしようと……思っていたら…
妹が買ったパンジャビドレスのサイズが合わなかったので着てみない?と、 私には似合いそうにも無いピンクはマリにピッタリ!お値段700ルピー。 支払いはドルかポンドでと言われ、お買い上げのマリはご満悦。 更に、マリの腕時計(数千円)をおねだりされ気前良くプレゼント。 お礼にピアスとブレスレットを貰う。 まぁ朝食ご馳走になったりしたし、これぐらいで済んで良かった。
殺人とかレイプとか強盗とかの事例もある中で、 運が良かっただけの無謀な私たちだった。

ちなみに、この時タージマハルで知り合ったのが大学生のセンシル君、 ただの親切だったセンシル君の話はこちら
広い敷地に店舗と倉庫があり、小さな事務所に通され少し不安になる。
祖父の代から宝石や絨毯などを商い、自分はデザインもしていると
流暢な日本語で自己紹介をする28歳のジェイキーは、
プリンス(米のミュージシャン)に瓜二つで驚いた。
ジェイキーはプリンスを知らなくて残念。



え~っと、想像してた程刺激的じゃなかったのですが、
何はともあれ、大きな被害なくて良かったです(笑)
海外に出ると、騙されちゃいけないと身構え過ぎて楽しさ半減しちゃう事ありますが、dollyさんの旅行、そんなことなさそうですね。見習いたいと思います。
何はともあれ、大きな被害なくて良かったです(笑)
海外に出ると、騙されちゃいけないと身構え過ぎて楽しさ半減しちゃう事ありますが、dollyさんの旅行、そんなことなさそうですね。見習いたいと思います。
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> foreveryoungrumiさん
ご期待に添えずでしたが、たまたま相手が極悪詐欺師じゃ無かっただけです。
一応緊張感は持っていたつもりなんですが、
観光よりインド人の方が興味深くてつい………
あまりお勧めは出来ません。
ご期待に添えずでしたが、たまたま相手が極悪詐欺師じゃ無かっただけです。
一応緊張感は持っていたつもりなんですが、
観光よりインド人の方が興味深くてつい………
あまりお勧めは出来ません。
by love_dolly
| 2023-06-29 16:25
| 放浪の旅:回想雑記
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Comments(2)

