父との生活
2006年 08月 31日夕食準備をして父を呼ぶ
父が食べる間 同じテーブルに着きながら私は食べない
テレビの音だけが流れる
私はひたすら新聞を読む
父は無口な人である
幼い頃から会話をした記憶がほとんど無い
甘えた記憶も無い
話し掛けても怒鳴り声が返ってくるだけ
だから父に話しかけない
そもそも父と私の間には共通言語が存在しない
食事を終えた父がいつまでもそこに居る
新聞を読み終えた私がそこに居る
テレビの音だけが流れる
私は息が詰まりそうになる
叫びだしそうになる
テレビのチャンネルをひたすら変える
それでも父はそこに居る
静かな団欒のひと時を演じるのは寒気がする
それでも私はそこに居る
父が居る限り
私はそこから逃げられない
暴力と威圧と権力で母や私を脅し続けた父は
今 年老いてそこに居る
母亡き後 惨めに私に取りすがる父を見た
強さの裏側の弱さを見た
同情ではない
愛情ではない
でも父をそこに置いて去ることができない
哀れな父を捨てられない
許してあげませんか?
大丈夫・・・情に流される女でござる~dollyは!(ToT)v